【ずぼら薬膳】クコの実入れときゃいいと思って!はあながち間違ってないよ【漢方養生指導士】
新シリーズ。漢方薬膳系の話題です。
実は漢方養生指導士という資格を持っているので、そのへんのお役立ち情報をば。
今回は漢方食材の代表、クコの実について。
”薬膳料理”によく入っているクコの実(ゴジベリー)
ちまたで「薬膳料理」「漢方茶」というと、ちょいちょい入っているクコの実。
なんか、これ入れときゃ体にいいみたいな雰囲気出してない?!!
とか思うよね。笑
たしかに「薬膳料理」という言葉にはもう少し厳密な定義があって(改めて記事にまとめます)、
クコの実入れれば薬膳、っていうのはどうかと思うんだけど。
それでも「クコの実が入っているお料理は体にいい」は、
あながち間違いないのです、これが。
漢方的・クコの実(枸杞)の働き
クコの実は中華食材としてスーパーなどでも買いやすいし保存期間も長いから、扱いやすいですね!
漢方食材としても基本の材料として、広く使用されています。
そんなクコの漢方的な働きは、「補陰(ほいん)」
「陰」とは体をうるおす液体のようなイメージなのですが、
それを補う力があるという意味です。
具体的には関節や肌などを潤す、眼精疲労によい。
良質な血を作るので、婦人科系の臓器を助ける効果も期待できます。
漢方薬の材料には定期的に摂取しても体に負担がなく、
それでいて薬効が期待できる「上薬」という部類のものがあります。
クコの実も「上薬」の分類に入っている、
漢方では位の高い優秀な食材なのです!(^v^)
血が足りなくなりやすい女性にぴったりの食材といえますが、
関節の潤い不足や目の疲れなど、男性でも悩む方多いですよね。
性別関係なく、こまめに摂取したい食材といえます。
クコの実の摂取量や手軽な食べ方など
そんなすばらしいクコの実!難しく考えないで、手軽に食べればOKです
クコの実 1日の目安(食べる量)
肝心な食べる量の目安ですが、
1日に10~15粒
だそうです。けっこう多いよね!?
わたしもそれを教わったとき、「多いな!」と思った。笑
簡単なクコの実の食べ方(アレンジ)
毎日15粒もモサモサ食べるのもあれなんで、簡単にアレンジしましょう。
クコ茶
クコ茶というものがあります。
カップに10~15粒クコの実を入れて、お湯を注ぐだけ。
クコの実がじんわりふやけてくると、ほんのり甘い味がします。
お茶を飲むだけでも効果あるけど、できれば出がらしの実までぜんぶ食べてね。
クコ酢
普段使っているお酢にクコの実を入れておくだけ!
クコの実の甘さがお酢になじんで、まろやかなお酢になります。
ただ、わたしはクコ酢を保存しておくのが面倒なので笑
なにも考えず、料理でお酢を使う時にクコの実を入れます。
サラダのドレッシングを作る時に入れたり、ピクルスやマリネを作る時に入れたり。
漢方の言葉で「酸甘化陰」という、酸っぱいものと甘いものが合わさると潤いに化けるというような言葉があります。
クコの実とお酢は味の相性が良いと思うし、効果も増すので一石二鳥!
ただし、漢方では春先には酸っぱいものを控えるという養生があるので、
春は酢を食べ過ぎないようにするのがおすすめです。(ほどほどにね)
クコの実が苦手なあなたへ。
クコの実の魅力!を語ってきたんですが、
じつはわたし、クコの実が苦手です。(!!!)
いやー、体にいいのは知ってるんだけどね、そもそもドライフルーツが嫌いなの。。
クコ紅茶
で、最近改めて、なんとかクコの実を食べ続けようと考えた結果
紅茶に入れるのがいちばん食べやすいかなーと思いました。
そのままクコ茶でもいいんだけど、やっぱり甘ったるさが残って毎日はちょっとな…と。
紅茶に入れると甘酸っぱさがフルーツ紅茶みたいな雰囲気で、わたしにはちょうど良かったです!
ふやけた実も紅茶の渋みで甘さが軽減されて食べやすいのでおすすめ。
漢方茶をたしなむ方々は烏龍茶ベース、ルイボスティーベースなど、効果と味の調整を楽しんでいます。
続けやすい味を見つけるのも、自分で薬膳をつくる楽しみのひとつですね^^
ヨーグルト×クコ
ヨーグルトにいれるとドライフルーツ感と甘すぎ感が軽減されるので、個人的に食べやすい。某フルグラみたいな気持ちで食べる。
わたしはプレーンヨーグルトにクコの実とはちみつで食べますが、お好みで。
こちらもヨーグルトが酸っぱいので、酸甘化陰でおすすめです。
東洋のスーパーフード クコの実
こんなかんじで、体に良くて手軽に取り入れやすいクコの実。
だから薬膳にはとりあえずクコみたいな、薬膳の象徴みたいになったのかもしれないですね。^^;
わたしが漢方を教わった先生いわく、
杏仁豆腐のメインは上に載ってるクコの実 だそうです。笑
西洋などではゴジベリーと呼ばれ、抗酸化作用があるスーパーフードとして近年注目を集めています。
まずは手に入れやすいクコの実から、漢方養生を取り入れてみるのはどうでしょうか。